今は良い時代なのか

下に挙げた動画は、1992年当時のハイビジョン映像なのであるが、表面的には何も変わっていないように見受けられる。
確かに高層ビルは少ない。人は携帯電話を持っていない、東証はコンピュータ化されていない。職場にはパソコンが一台だけなど、言われてみれば気付くといった程度で、日常風景は当時から全く変わっていない、仮に突然この時代に飛ばされたとしても、そのまますんなり受け入れられるのではないかと思う程である。

先日、1992年生まれの兄ちゃんと喋って、彼が言った非常に印象に残っている言葉が「今はとてもいい時代だと感じている」というもので、この言葉がいつまでもいつまでも心に残っている。

本当に今はイイ!!時代なんだろうか?

1992年といえば、その前年にバブルが崩壊して損失補填がどうのと騒がれて暫くたった頃ではあったものの、まだまだ世の中の景気は良く感じられ、皆それぞれ非常に楽しそうにしていた時代であったと記憶している。私はともかくとして周りは非常に楽しく見えたものだった。尤もこれも私の勝手な隣の芝生かも知れないが、しかし私に限って言っても、あの頃の私は目的もあったし、また目的が実現すれば必ずや良い未来を創造できると信じて行動をしていたし、何よりも「未来がある」と思える時代であった。今は苦しくてもこれが実れば・・・といったもの、確信ではなくても、それを実現できる下地を時代から感じることができたのだ。

ところが今はそれがない。

90年代初頭までの勢いづいた日本を知っているからこそそう思うのであるが、しかし90年代以降に生まれた人達は、それしか知らないからそれが当たり前だと思っているのだろうが、というか今の世の中がどうにも窮屈で仕方が無いのだ。確かに世の中は便利になった。特にネットの普及及びIT革命の恩恵が大なのは言うまでも無いが、何と言うか、昔から日本人は右に習えの均一体質とはよく云われているが、今は右に習えどころか、金太郎飴である。

何処に行っても同じ。同じような人、同じような対応。尤もこれもネット等の普及に伴う主にCSの向上の為せる業なのかも知れないが、或る意味ファシズムだよ、これ。或る一定の均一された方向に向かって人々が何の疑いも無く走っている。

面白くない。全く面白くない。

じゃあ、何か面白いこと・・・